水に濡れた手で電気製品を触るとピリッとくるから、気をつけなさい。子供の時よく言われましたね。これは、水に電気を通しやすい性質があるからですが、ちょっと誤解があるようです。
実は、純粋の水(H2O)は絶縁体と言われ、電気を通すことはできません。でも私たちの回りにある水はその中にいろんな不純物を含んでいます。つまり水はいろんなものを溶かし込みやすい性質を持っているのです。しかもこの不純物はμm(1000分の1mm)単位の非常に小さなものですから目で見ることができません。そして、この水の中の不純物をちょうど飛び石のように電気が伝わっていくことから、水は電気を通しやすいと言われているのです。
超純水というのは不純物がほとんどない純粋のH2Oのことで、医薬品の製造や半導体(IC)の製造過程で使用されています。特に半導体産業ではIC基板の洗浄などに大切な役割を果たしています。このIC基板の洗浄の時、もし洗浄水の中に目には見えない1μmの大きさのごみ(粒子)が混じっていたらどうなるでしょう。洗浄されたICの上に、このごみがくっついてしまいます。
一方、ICの配線は1μmの幅で縦横に張り巡らされています。ここにたとえ1μmの大きさでも不純物が付着すると、配線と配線の間がショートしICはこわれてしまい電気製品やパソコンは動かなくなってしまいます。ですから、半導体産業では洗浄水の中にできるだけ不純物が入らないように管理しているのです。
ここで活躍しているのが超純水中パーティクル(微粒子)カウンタという測定器。レーザー光を利用して、超純水に含まれる粒子を監視しています。レーザー光を超純水に当て、もし微粒子があればレーザー光が散乱してきらきら光ります。ちょうど障子の隙間から差し込む光で、部屋のなかのほこりがきらきら光って見えるのと同じ原理です。この光の数を勘定して超純水の中にどれだけの粒子が潜んでいるかを探し出すのです。

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